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ロボット導入はリハビリテーションの未来への「先行投資」

医療法人財団 健貢会 総合東京病院 
南東北グループ首都圏リハビリテーション部門 ゼネラルマネージャー
兼 リハビリテーション科 科長
原島宏明 氏

リハビリテーション

リハビリテーションの世界にも、ロボットが進出しています。人間対人間の関わりの中で成り立つリハビリテーションという営みにロボットを導入した裏には、どのような背景があったのでしょうか。「ウェルウォーク WW-1000」をはじめ多数のリハビリテーション用ロボットを導入・活用している総合東京病院(東京都中野区)リハビリテーション科の原島宏明科長にお話を伺いました。

ロボットが「当たり前にある」リハビリテーション病棟

――貴院の回復期リハビリテーション病棟では、積極的にロボットを導入してきたと伺いましたが、その理由を聞かせてください。

当院では、回復期リハビリテーション病棟を含むB棟が2017年4月に新規オープンしたタイミングで、訓練支援ロボットを多数導入しました。以前から「日本の素晴らしいテクノロジーをもっと医療分野でも活用できないだろうか」という考えは持っていたのですが、ロボットを導入するにはそれなりの予算を確保しなければなりませんし、サイズや重量が大きいものを入れるには適切な広さと構造を備えたスペースが必要です。幸運なことに、これらのハードルを病棟の新規オープンというタイミングをとらえてクリアできたことで、新たなチャレンジの機会に恵まれたというわけです。

私が理学療法士になった当時は、機械といっても低周波治療器とホットパックがあったくらい。多くリハビリテーション室では、今でもほとんど変わらないのではないでしょうか。そうした世界で、まさかロボットのような最新機器を扱うことになるとは夢にも思ってみませんでした。しかし、これから労働人口が減少していく日本において、リハビリテーションを含む医療分野でロボットに活躍してもらうことは必然だといえます。とはいえ、先に言ったように導入までのハードルが高いため、様子見をしている施設も多いのではないでしょうか。

そうした状況の中で、あえて積極的に先行投資に踏み切ることで、リハビリテーションを当院の強みの一つとし、差別化を図ることができるという狙いもあったことは確かだと思います。日本ならではの「心がこもった丁寧なケア」と「最新技術を搭載したロボット」の融合が実現できれば、国内どころか世界にもアピールできる強みとなります。これから高齢化が進む諸外国へ進出したり、メディカルツーリズムで来日する外国人の患者さんを取り込んだりすることで、われわれ理学療法士の活躍の幅がさらに広がっていくことも考えられますね。 

――リハビリテーションの世界にロボットを導入することについて、貴院では関係者の理解をスムーズに得ることができたのでしょうか。

予算や設備面に関する懸念はあるとして、それとは別に「リハビリテーションにロボットを導入することに大した意義はないのでは?」と考える人もいたのではないでしょうか。当院でどうだったかは分かりませんが、医師であれ理学療法士であれ、内心そう思われていても不思議ではありませんよね。

ただ、若い理学療法士の行く末を考えたとき、業務上もロボットが身近な存在になることは確定的である以上、時代の波に乗り遅れてほしくないという思いが私としてはありました。この流れから目を背けていたら、われわれが提供するリハビリテーションの幅が狭まってしまいます。先ほど「先行投資」という言葉を遣いましたが、ロボットの導入は若い理学療法士に対する投資という意味合いもあります。幸い、病院長の理解が得られたことで多数のロボットを導入することができ、うれしく思っています。今後は様々なかたちで、投資したものを回収していかなければなりませんね。

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現場へのロボット導入には戦略が必要だった

――こちらの病棟では、実際にどのようなロボットが活躍しているのですか。

現在、当病棟には5種類のロボットが導入され、実際に現場で活用されています。例えば「バイオニックレッグ」(インターリハ株式会社)は、膝に装着することで立ち上がりを補助し、下肢の動かし方を再学習するためのロボットです。どこへでも持ち運べるため、ベッドサイドで気軽に使用できる点も優れています。

コンパクトな歩行器である「免荷式リフトPOPO」(大和ハウス工業株式会社)は、病室からトイレまで行くといった実践的な歩行の練習をサポートするものです。脳卒中片麻痺の患者さんの代償歩行を改善する「足首アシスト装置」(株式会社安川電機)などほかにも、数多くのロボットや医療機器が活躍しています。

病棟の新規オープンで立派なリハビリテーション室ができて大型のロボットを設置することが可能になり、さっそく導入したのが「ウェルウォーク WW-1000」でした。脳卒中などによる下肢麻痺のリハビリテーション支援を目的としたロボットですが、病棟に導入したところ非常に好評で、「外来にも導入してほしい」という声が少なからず聞こえてくるほどです。

――理学療法士の皆さんがロボットを使いこなせるようにするため、導入時にどのような工夫をされましたか。

現行の教育カリキュラムにおいて、理学療法士は訓練支援ロボットに関して学んでおらず、多くは現場で「初めて触る」ことになります。知識も経験も、ほとんど全員が真っさらな状態です。そこで、まずは新しいロボットの導入に興味を持っていて、意欲的に勉強してくれそうな理学療法士を集めて、チームを組むところからスタートしました。

具体的には、ロボットの種類別に「ウェルウォーク班」「歩行アシスト班」のように数人程度のチームを編成して、それぞれ担当するロボットについて研修などを通して勉強してもらいました。さらに、各チームにはリーダーを立て、「ウェルウォークのことならリーダーに聞けば分かる」というような状況を作りました。

このように、まずは一部のスタッフが知識と経験を手に入れ、それを他のスタッフに流していくというかたちで、病棟全体としてロボットを使えるようにしていったというわけです。

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歩行ロボットなどが活躍しても、理学療法士の役割はなくならない

――ロボットを医療現場に導入するとき、どのような点に配慮すればスムーズでしょうか。

「ヒト→モノ→カネ」という順番で、導入に向けての環境整備を進めることが大切だと思います。「ヒト」というのは主にスタッフのことで、先に言ったようにロボットを使いこなすための教育などが必要だということですね。「モノ」については、病院を取り巻く環境やコンセプトを踏まえて、必要なロボットの種類や数を検討するといったことです。やみくもに数をそろえようとするのではなく、真に必要なものだけを導入すべきでしょう。

そして、「カネ」の算段をすることも避けては通れないハードルです。現在のところ、ロボットの導入により診療報酬を算定できたり、導入にあたって補助金が下りたりすることは基本的にありません。ハードルは高いですが、経営陣に対して経営面でもメリットを分かりやすく伝えることが重要です。 

――最後に、ロボットの活用を検討している医療機関の皆さん、特に理学療法士の皆さんへメッセージをお願いします。

ロボットを導入しても、それで理学療法士の役割がなくなるということはまったくありません。例えば、リハビリテーションに必須のゴニオメーター(角度計)も、初対面の患者さんにいきなり「どのくらい曲がります?」と押し当てるような不躾なまねをすれば、良好な関係性を築くことはできませんよね。まずは「やっとギブスが外れましたね、調子はいかがですか?」などと話すところから始めて、コミュニケーションしながら測定するでしょう。このように、人と人とが関わりながらリハビリテーションの効果を高めていくという部分は、ロボットには取って代われないところです。最新のテクノロジーに対して尻込みするのではなく、「患者さんのためにもうまく使いこなしてみせる」という気概で望んでほしいです。つらい思いを抱えている患者さんに寄り添い、心のこもったケアを実現するためにも、ロボットに使われるのではなく、ロボットを上手に活用することが大切なのだと思います。

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※お客様の使用経験に基づく記載です。

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