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足底圧の可視化がリハビリテーションの現場を変える

医療法人社団 創進会 みつわ台総合病院
リハビリテーション科 科長/理学療法士 
金光寺康幸(きんこうじ・やすゆき)氏

リハビリテーション

患者さんの足底圧をタブレットPCにリアルタイム表示することで、歩行などのリハビリテーションを的確にサポートする足底圧センサー「ワルツイン(Waltwin)」。実際の医療現場では、どのように活用されているのでしょうか。2019年10月よりワルツインを導入している、みつわ台総合病院(千葉市若葉区)リハビリテーション科の金光寺康幸さんに詳しいお話を伺いました。

足底圧計測の重要性。
理学療法士からのニーズは「客観性の高い評価」

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――――貴院リハビリテーション科では2019年10月よりワルツインを導入されましたが、そのきっかけを教えてください。

当院は、およそ30年にわたり地域医療を担ってきた急性期の総合病院です。病床数は回復期リハビリテーション病棟50床を含む261床で、リハビリテーション科に所属するセラピストの数は67人(理学療法士45人、作業療法士19人、言語聴覚士3人)。中規模病院としては大所帯だと思いますが、セラピストの充実を図ることで、患者さん一人ひとりに丁寧なリハビリテーションを実施したいという思いの表れです。
10年前には約30人だったセラピストの採用数を少しずつ増やしてきて、スタッフの充実という意味では環境が整った今、患者さんへより良いリハビリテーションを提供するため、2019年度のテーマとしたのが最新機器の導入です。数社にデモンストレーションを依頼したり、ショールームを見学したりする中で、4種類の機器の導入を決定しましたが、そのうちの一つがワルツインでした。限られた予算の中で機器を選ぶにあたり、現場で働くセラピストたちの意見を参考にしましたが、特に理学療法士(PT)からは「歩行を客観視できる手段が欲しい」というニーズが大きかったのです。


―――歩行状態を客観的に測定するニーズが高いのはなぜでしょうか。

千葉市若葉区はかなり高齢化が進んだ地域ということもあり、予防的な介入を含めて歩行に関係するリハビリテーションを必要としている患者さんが非常に多いです。そして、歩行をアセスメントするときに最も重要な情報の一つが足底圧なのです。
理学療法の世界でよく使われる「運動連鎖」という言葉をご存じでしょうか。ある関節の運動が他の関節に影響を及ぼすという考え方なのですが、唯一床と接している足底は、その根本ともいえる部分です。少し重心の位置が変わるだけで、足首や膝、股関節、脊柱の運動も変化していき、場合によっては手や指にまで影響することもあるので、足底圧を正しく知り、そこから重心をとらえることは極めて重要なのです。
従来はPTの視診や触診から重心を判断せざるを得ず、主観が関与する度合いが大きかったといえます。そのため、経験や技能により判断が大きく左右され、新人とベテランで力量に大きく差が出てしまったり、複数のPTから指導を受ける患者さんが混乱したりするというマイナスの側面がありました。PTそれぞれの個性は生かしつつも、必要な部分は客観性のあるデータを活用することで、その人に適したリハビリテーションの提供につながると考えています。



「納得感」が患者さんのモチベーションを高め、歩行改善につながる


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――――ワルツインを導入しておよそ1か月(取材時)になりますが、これまでの使用法や感想を教えてください。

導入後は、ほぼ毎日のようにワルツインを使用しています。足の裏を母趾・母趾球・前足中央・小趾球・土踏まず・足底外側・踵に7分割し、それぞれの足底圧がパーセンテージで表示される機能はもちろんですが、患者さんが歩行する様子を動画撮影できる機能も便利ですね。特に高齢の患者さんはスロー再生にすることで、ご自身の歩き方を無理なく一緒に振り返ることができます。
理学療法的に「正しい歩行」とされているのは、踵から親指の付け根に至るまで、重心がきれいに軌跡を描くような歩き方。私たちPTは、このヒールコンタクトがどのように行われているかを重点的にチェックしているのですが、ワルツインのおかげでその動きが数値で把握できるようになりました。
実際にワルツインを使用する場面はその日のリハビリテーションを実施する前後で、1日(2回)の合計は10分間程度。つまり、効果的なリハビリテーションができたか確認するために行う、アセスメントのツールとなるわけです。普段使用している靴の中にインソールを入れ、ふくらはぎに中継ボックスを装着するだけですから、患者さんも違和感なくスムーズに受け入れてくれました。据え置き型の機器と異なり、どこへでも気軽に持ち運べるのも魅力の一つですね。

――――ワルツインの具体的な使用例をもう少し教えてください。

当院の活用例を振り返ってみると、脳卒中の患者さんと、運動器疾患の患者さんが多いです。脳卒中の患者さんは運動麻痺をきたしていることが多く、身体感覚の障害が出やすいもの。そもそも自分が地面に足を着いている感覚がなかったり、非常に薄かったりするケースが多いのです。歩行はもちろん立位においても、「真っすぐ」という感じ方が中心からずれてしまっていて、片側(特に麻痺がない側)に重心が寄ってしまいがちです。従来は鏡を使って歩行や立ち上がりの様子を確認してもらっていましたが、ワルツインで新たに足底圧のデータを得られることで、患者さん自身も納得感を持ってリハビリテーションに臨めるようです。「もう少しだけ右側に重心をかけてください」と漠然とした指示を出されるよりも、「右足の合計荷重が50%になるまで力を入れてみてください」としたほうが分かりやすいのは明らかですよね。

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バランストレーニング モニターイメージ

一方、運動器疾患の患者さんについては、より美しい歩容を獲得するために活用するケースが多いです。特に若い患者さんの場合は、障害が見た目に分からないような歩き方を身に付けられるかどうかが、その後の社会生活を左右することもあります。その人に適したかたちでの「きれいな動作」を習得してもらうため、ワルツインを用いて重心のぶれが少なくなるようにリハビリテーションを行っています。
このように、リハビリテーションの様子がリアルタイムで確認できることは、患者さんのモチベーションにも大きく影響していると思います。特にそれを感じるのは義足の患者さんですね。精神的にかなり落ち込んだ状態でケアに入ることが多いのですが、ワルツインによる足底圧を踏まえた専門的な評価を受けることで、「少しずつ、でも確実に良くなっていく」という実感を得やすいようです。



新人教育や多職種連携にもワルツインを活用

――ワルツインを導入して、PTをはじめとするセラピストの皆さんの反応はいかがでしたか。

最初のうちはPTが交互に患者役を務めながら、ワルツインを試用する期間を設けました。操作がとても簡単で、どのPTもすぐに慣れることができたと思います。もともと現場のニーズがあって導入したわけですが、実際に使い始めてからも評価が高かったのが印象的ですね。 また、足底圧の評価が「見える化」できたことにより、PTの新人教育も改善されました。動作の観察・分析結果は、口頭や文章で伝えるだけではどうしても分かりづらい部分があります。従来は動画を撮影することでその点を補っていましたが、さらに足底圧という数値が加わることで、より詳しく説明するための材料が増えた印象です。実際に新人PTからは「症例検討がとても分かりやすく、リハビリテーションによる回復の過程が視覚的に理解できた」といった声が聞こえています。 ちなみに、ワルツインのような最新機器を導入することそのものにもメリットがあるように感じています。例えば、病院に通っていて納得感を得られなくなると、外来の患者さんは治療の途中でも来院をやめてしまうことがあります。もともとそうしたケースは当院では少ないものの、「この病院は最新機器を積極的に導入している」という事実が患者さんからの信頼度をさらに高めていると思いました。  

――――セラピスト以外を含めた多職種連携にワルツインが役立つ場面もあるでしょうか。

当院の回復期リハビリテーション病棟では、毎週金曜日に多職種合同カンファレンスを実施するなどして、様々な職種がチーム一丸となって患者さんに向き合っています。セラピスト間はもちろんのこと、医師や看護師、ケアワーカー、医療相談員などと一緒に事例検討することで、安全な在宅復帰を早期に実現できるよう尽力しているのです。
セラピスト以外の専門職と話をするとき、ワルツインで歩行分析した結果をもとにすれば、より詳しく患者さんの状態を共有できると思います。例えば、夜勤を含めれば24時間患者さんに寄り添い続ける看護師は、「生活」という視点を強く持っています。そこに足底圧の正確なデータが加わることで、杖の使用や住宅改修を勧めるかどうかといった具体的な部分も、より検討しやすくなると考えています。
――――最後に、リハビリテーションにおけるアセスメントに課題を抱えているPTの皆さんへメッセージをお願いします。


評価を「見える化」することは、PT間で生じがちな経験の差を埋めるためにも、患者さんのモチベーションを高めるためにも重要です。ワルツインのような測定機器を導入することで、リハビリテーションの質を向上できる現場は多いのではないでしょうか。当院では、現在のところ1日1人程度の患者さんにワルツインを使用していますが、適応となる患者さんが増えるにつれて、さらに使用頻度が高まっていくと予想しています。 今後、ワルツインのような機器が現場に普及していけば、PTのあり方も変化していくかもしれません。どの医療機関でもリハビリテーションの前後を数値でアセスメントできるようになれば、リハビリテーションの質がこれまで以上に問われることになるのではないでしょうか。PTの専門性によりどのような効果を患者さんにもたらすことができたのか、その明確な評価を受ける未来は、すぐ近くまで来ているのかもしれません。

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理学療法士 安居淳平さん(写真左)、金光寺康幸さん(写真右


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